東北

津軽海峡  2025.9.18


図75 津軽海峡フェリーの乗船券

図76 津軽海峡フェリーから北海道側を望む。 左手に函館山、中央に駒ヶ岳、右手に恵山岬。

青森県(1) ー 恐山


図77  恐山

青森県(2) ー 釜臥かまふせ


図78 釜臥山からの眺望    (マウスオーバーで山座同定)

図79 山座同定に使用した地図
     

図80 釜臥山頂からの夜景

青森県(3) ー 階上はしかみ町と潮風トレイル  2025.9.19

  
昨日、下北半島から南下。ネットで八戸市の南にある宿を予約した。が、所在地がよくわからない。その原因が判明した。住所の「階上」は「はしかみ」という予想外の読み方だったのだ。
宿は、"Shiodomi Marinki"という洒落た名前の民宿。建物も洒落た山小屋風。オーストラリア人のGlenさんと同宿。日本語も少しできるが、コンビニ弁当の作り方で苦労していたので協力。

Glenさんは、「みちのく潮風トレイル」のハイキングを開始したばかりで、これから50日間キャンプをしながら歩くのだそうだ。

図81a 宿のご主人、Glenさん、私。

図81b Glenさん、宿の女将、私。なぜか、3人とも同じ姿勢をとっている。 
みちのく潮風トレイル。 ー このハイキングコースは、今回同宿したGlenさんに聞くまで知らなかった。図82は、ネットに掲載されているもので、青森県・八戸市から福島県相馬市まで整備された1025kmという日本最長のトレイルとのことだ。2019年に全線が開通した。

ネットにあるリーフレットによると、太平洋側の断崖絶壁やリアスの海岸に沿った景観に優れるコースらしい。沿線にはキャンプ場、オートキャンプ場、休暇村、民宿やホテルなども整備されているようだ。

このトレイルをいつか歩いてみたい。その時を楽しみに、今回は東北地方の内陸を南下することにした。

図82 

岩手県(1) ー 御所野縄文遺跡(世界遺産)

青森県から高速道E4で岩手県に入り一戸ICでRT4に入る。ここに、「世界遺産・御所野城門公園」の案内看板がある。聞いたことがないが、世界遺産と聞いては見逃せない。立ち寄ることにした。
世界遺産の名称は「北海道・北東北の縄文遺跡群」で、その17の構成遺跡の一つである(図18a)。
広大な公園には住居が再現され、縄文時代を理解することができた。

図18a 世界遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」のサイトより転載

図83
          

図84

図85

図86

図87

図88

岩手県(2) ー 岩手山


図89 盛岡市渋民から西に望む岩手山

図90 雫石町、雫石駅の北国道46号から北を望む。 (マウスオーバーで山座同定。)


岩手県を国道4号線で南下しながら右前方に見える山を見続けてきた。私は岩手県に来るのは初めてだが、一目見てあれこそ「岩手山」と、ぴーんときた。どっしりと構える独立峰に見える。岩手山の真西にあたる渋民で、黄金色に輝く田、黒い木々に囲まれた集落とともに岩手山の勇姿を写真に収めた(図89)。

目的地の田沢湖に向かうために国道46号線で西に向かう。岩手山の周りを回って今度は北に見える。だんだん山様が変化してきた。独立峰ではなく、西に伸びる尾根を従えていることがわかってきた。雫石に広がる平野からの展望が素晴らしいので連続写真に収めた。山々の斜面に見える筋はスキー場なのだろう。

帰宅してから山座同定を実施した。岩手山から西に伸びる山脈の手前にある二つの山が高倉山と小高倉山だと地図ですぐわかったので、これらを方角の基準にしたら、連続写真(図90)に方角の目盛を入れてそのほかの山座同定は容易だ。左手の山が秋田駒ケ岳であることがわかって驚いた。もっと左手に見えるだろうと思っていたのだ。

地図を見ると、国道は少し南方に向かった後駒ヶ岳に向かい、その後仙岩トンネルで山脈を越えれば秋田県だ。

図91 雫石から北方の山座同定に使用した地図

秋田県 ー 秋田駒ケ岳
15時ごろ、田沢湖近くに着いた。今夜の宿は秋田駒ケ岳の方にある。道は八号目まであるとのことなので登ることにした。狭い舗装道路で時々出会う対向車に気を遣う。20分ほどかけて駐車場に着いた。ここからは田沢湖は山の陰で見えない。残念!写真だけ撮って(図92)、すぐ下山。中腹で田沢湖が見えた(図93)。


図92 秋田駒ケ岳八号目駐車場(1820m)からの眺望。この写真の左側部分(マウスオーバーで表示)を拡大したものが図94。

図93 秋田駒ケ岳中腹から田沢湖を望む

図94 秋田駒ケ岳八号目駐車場(1820m)からの眺望(図92の左部分の拡大図)。

図95 秋田駒ケ岳八号目駐車場からの山座同定に使用した地図
駒ヶ岳山麓から狭くて急な山道を登って八号目駐車場に着いた(16:00)。駐車場からは、期待した田沢湖は左側の山陰で見えず、右側には笹森山がで〜んと座っていて視界を塞いでいる。正面の山波は秋田平野の北東に広がる大平山地だろう(図92)。
帰宅した後、図92の写真を拡大して山座同定にチャレンジしてみた(図94)。まず、この写真の中央にある尖った峰(A)に注目した。地図で探すと、男神山と女神山が候補に上がる。しかし宝仙湖が見えていないのでこれは違う。次に注目したのが右手の山の頂上にある白っぽい円板状のもの(B)。これは奇妙だ。地図でそれらしきモノを見つけた。大白森だ。標高1,216mの山頂にある平坦な高層湿原である。とても興味深い地形だし、同定のための基準点の一つになる(346°)。
次に注目したのが遠方の二つの高山、CとD。標高1000mクラスの山々の向こう側にある1400mクラスの高山を地図上で二つ見つけた。森吉山とヒバクラ山だ。地図で読み取るとそれぞれ方角(316°と318°)と決められる。こうして、パノラマ写真(図94)に方角の目盛を記入。尖った山(A)の方角は327.5°だがこれはどの峰だろう?これは烏帽子岳(1060m)ではないか、と推定した。名前の「烏帽子」も尖った山にふさわしい。

駒ヶ岳駐車場に上がった時は期待した展望がなくてがっかりしたが、山座同定のパズル解きで、珍しい「高層湿原」を見つけたり、尖った山を含む山々を推理・同定できたのはよかった。

秋田県から福島県へ  2025.9.20(土) 朝6時に熱い温泉に浸かる。今日は、秋田県東部、駒ヶ岳山麓にあるこの宿を発ち、山形県を縦断して福島県猪苗代へ。およそ350kmを一般道でドライブする予定。7時半、出発。田沢湖のある仙北から角館街道を大仙、次いで横手道(RT13)をを南下し、横手、湯沢へ。神室かむろ山地を雄勝トンネルと新主寝坂トンネルで越えて山形県・金山へ。10時40分ここのコンビニで休憩。これから、RT13沿いに、新庄、舟形、村山、天童などを通っていく。

山形県 ー 山寺  

天童でRT13を離れて西へ。14時、通称「山寺」こと、立石りっしゃく 寺の駐車場に到着。門前町を過ぎ、山寺本堂(図96)に参拝。ここから1000段を超える石の階段を登っていく。
500段ほど登ったところにあるのが蝉塚(図97)。芭蕉の傑作をしたためた短冊が埋められているそうだ。
14時、奥の院に到着(図98)。参拝後、石段を引き返し、14:45駐車場に戻る。

天童からは高速道路(東北中央自動車道)に乗って、山形、上山、高畑、米沢、そして栗子トンネルを越えて福島で東北自動車道に合流、16:30福島西ICで高速道を降りる。今晩の宿は、食事の提供はなく、四方10キロ以内にコンビニも商店も無いド田舎だということなので、ICを降りた近く、RT115沿いのコンビニで食事を購入。土湯温泉の表示を見た後山道に入る。長い土湯トンネルを抜ける。宿のある若宮は磐梯山の西北にあり、道路はきれいだが家もまばらな谷間の集落だ。17時半、民泊「くま」に到着。

図96 「山寺」立石寺りっしゃくじ本堂

図97 しずかさや いわにしみいる せみのこえ

図97 1,015段の石段を登り、奥の院で。

福島県 ー 猪苗代  2025.9.21

民泊「くま」はご主人の小熊さんがひとりで住んでいる大きな古民家だ。小熊さんは新潟の方で、会社を定年退職した頃に奥さんを亡くされた。不動産会社に屋根のしっかりした古民家を探してもらい手に入れたのがこの家。大工さんに修理を依頼し、内装の大部分は自分自身で実施し数年かけて完成されたとのこと。趣味で描いた絵を飾って、宿泊する人に楽しんでもらっている。

8:40、宿を出発。9:05、磐梯山登山者駐車場に到着。スキーリフトを2回乗り継いで磐梯山・赤埴山中腹に降り立った。ここは「絶景猪苗代スキー場」。その名の通り素晴らしい眺めだ。
写真の草原の道を1時間半かけて下った。

昼過ぎ猪苗代を後にして帰路につく。18:30、東京・青梅市に帰宅。

図100 民泊「くま」とご主人の小熊さん

図102 磐梯山・赤埴山中腹の絶景猪苗代スキー場からの展望  (マウスオーバーで山座同定) 方角の基準は、A:国道115号と磐梯自動車道の交点、B:対岸の「浜」地区の西端、とした。

図103 山座同定に使用した地図

おわり